SWELLでコーポレートサイトを作る場合、ブログ用テーマの延長で考えると、トップページだけを整えて終わってしまいがちです。しかし会社サイトでは、見た目よりも先に「誰に何を伝え、どこへ問い合わせてもらうか」を決めることが大切です。
この記事では、SWELLを使ったコーポレートサイトの作り方を、ページ構成、初期設定、トップページ設計、固定ページ作成、注意点の順に整理します。制作会社に頼む前の下準備としても、自分で作る場合の作業手順としても使える内容です。
swellでコーポレートサイトを作るなら固定ページ中心で組む
SWELLでコーポレートサイトを作るときは、まず「投稿記事をたくさん書くサイト」ではなく「固定ページを中心に会社情報を見せるサイト」として設計すると迷いにくくなります。トップページ、サービスページ、会社概要、実績、お問い合わせを固定ページで作り、必要に応じてお知らせやブログを投稿で運用する形です。SWELLはブロックエディターに強いテーマなので、コードを書かずに見出し、カラム、ボタン、画像、FAQ、ステップ表示などを組み合わせて企業サイトらしいページを作れます。
ただし、SWELLを入れれば自動的にコーポレートサイトが完成するわけではありません。テーマはあくまで「見た目と編集をしやすくする土台」であり、会社の強み、サービス内容、問い合わせ導線、スマホでの見やすさは自分で設計する必要があります。特にトップページは、スライダーや装飾を増やすよりも、訪問者が数秒で「何の会社か」「誰向けか」「何を依頼できるか」を理解できることを優先したほうが成果につながります。
最初に作るべき基本構成は、会社の規模にかかわらず大きく変わりません。小さな会社や個人事業の場合でも、トップページ、サービス紹介、会社概要、お問い合わせ、プライバシーポリシーは用意しておくと信頼感を出しやすくなります。採用を強化したい会社なら採用情報、実績を見せたい会社なら事例ページ、地域集客をしたい会社なら対応エリアページを追加すると、検索にも営業にも使いやすいサイトになります。
| ページ | 役割 | 作るときのポイント |
|---|---|---|
| トップページ | 会社の第一印象を伝える | 誰向けの何のサービスかを最初に見せる |
| サービスページ | 依頼できる内容を説明する | 料金目安、流れ、対応範囲を具体的にする |
| 会社概要 | 信頼性を補強する | 所在地、代表者、事業内容を整理する |
| 実績・事例 | 選ばれる理由を伝える | 課題、対応内容、結果をセットで書く |
| お問い合わせ | 相談や見積もりにつなげる | 入力項目を増やしすぎず、返信目安を入れる |
作る前に決めること
目的と導線を先に決める
コーポレートサイトを作る前に、最初に決めるべきことは「サイトを見た人に何をしてほしいか」です。問い合わせを増やしたいのか、資料請求につなげたいのか、採用応募を増やしたいのか、店舗や事務所への来店を増やしたいのかで、トップページの見せ方も必要なページも変わります。目的があいまいなままSWELLのデザイン設定を触り始めると、見た目は整っても成果につながらないサイトになりやすいです。
たとえばBtoBの制作会社なら、トップページの上部に「対応できる業務」と「相談ボタン」を置き、サービスページから問い合わせへ進める導線が重要です。地域の店舗なら、営業時間、住所、Googleマップ、電話ボタン、予約方法をスマホで見つけやすくする必要があります。採用目的なら、会社の雰囲気、働く人の声、募集職種、応募フォームまでの流れを目立たせたほうがよいでしょう。
SWELLではヘッダーメニュー、固定フッターメニュー、ボタンブロック、ブログパーツなどを使って導線を作れます。ただし、すべての場所に問い合わせボタンを置けばよいわけではありません。ページを読んでいる途中では資料請求、会社概要では問い合わせ、採用ページでは応募フォームのように、読者の状況に合わせて次の行動を変えると自然です。
必要な素材を集めておく
SWELLでページを作る作業は進めやすいですが、素材がないと途中で手が止まります。会社ロゴ、メインビジュアル、代表写真、社内や店舗の写真、サービス画像、事例写真、スタッフ写真、問い合わせ先、会社情報などを先に集めておくと、デザイン作業がスムーズです。特にコーポレートサイトでは、無料素材だけで埋めるよりも、実際の会社らしさが伝わる写真を使ったほうが信頼につながります。
文章素材も同じくらい重要です。サービス名だけを並べるのではなく、対象者、解決できる悩み、提供内容、料金の目安、対応エリア、依頼の流れ、よくある質問を書き出しておきます。SWELLの装飾ブロックを使えば見せ方は整えられますが、中身が薄いと訪問者は判断できません。先に素材をそろえておけば、トップページに載せる情報と個別ページに詳しく書く情報を分けやすくなります。
SWELLの初期設定を整える
トップページを固定ページにする
SWELLでコーポレートサイトを作る場合、WordPressの表示設定でトップページを固定ページにするのが基本です。WordPressは初期状態だと新着投稿がトップページに表示されることがありますが、会社サイトではサービスや会社の強みを見せるトップページを別に作ったほうが自然です。固定ページで「トップページ」や「ホーム」というページを作り、表示設定からホームページに指定します。お知らせを使う場合は、別に「お知らせ」ページを作って投稿ページに指定すると整理しやすくなります。
固定ページ化したトップページには、ファーストビュー、サービス紹介、選ばれる理由、実績、会社情報、お知らせ、お問い合わせ導線を配置します。SWELLのフルワイドブロックやカラム、ボタン、ステップ、FAQなどを組み合わせると、コーディングをしなくても企業サイトらしい見た目にできます。ただし、最初から凝ったレイアウトにしすぎるとスマホで読みにくくなるため、1セクション1メッセージを意識すると失敗しにくいです。
色と余白をそろえる
SWELLはデザイン設定の自由度が高いため、色や装飾を増やしすぎると統一感が崩れやすくなります。コーポレートサイトでは、メインカラー、サブカラー、アクセントカラーを決め、ボタンや見出し、背景色に同じルールで使うのがおすすめです。会社ロゴに使われている色を基準にすると、名刺やパンフレットとの印象もそろえやすくなります。
余白も重要です。トップページでは、メインビジュアル、サービス紹介、実績、問い合わせ導線などの大きなまとまりごとに余白を取り、文章とボタンの間は詰めすぎないようにします。スマホでは横幅が狭くなるため、PCでちょうどよく見えてもスマホでは縦に長く感じることがあります。公開前には必ずスマホ表示で、見出し、画像、ボタンの並びを確認してください。
トップページの作り方
ファーストビューを設計する
トップページで最初に見えるファーストビューは、コーポレートサイトの印象を大きく左右します。SWELLではメインビジュアルやフルワイドブロックを使って、画像、キャッチコピー、説明文、ボタンを配置できます。ここで大切なのは、かっこいい言葉を置くことよりも、訪問者が「自分に関係がある会社だ」と理解できることです。業種、対象者、提供価値が分かる一文を入れると、離脱を減らしやすくなります。
たとえば「未来をつくるパートナー」だけでは、何の会社かが伝わりにくいです。一方で「中小企業のWeb集客を、制作から運用まで支援します」のように書くと、対象とサービスがすぐに分かります。地域性が強いビジネスなら「熊本市の店舗・企業向け」などを入れるのも有効です。SWELLのボタンブロックでは、問い合わせ、資料請求、サービスを見るなどの行動を置けますが、最初は主要なボタンを1〜2個に絞ると迷いにくくなります。
ファーストビュー画像は、抽象的な写真よりも会社の仕事が伝わる写真が向いています。制作会社なら打ち合わせ風景、建設会社なら施工現場、士業なら相談風景、店舗なら店内や商品が分かる写真です。背景画像の上に文字を載せる場合は、文字が読みにくくならないように明るさや余白を調整します。特にスマホでは画像の切り抜き位置が変わるため、重要な人物や商品が中央付近にある画像を選ぶと安定します。
セクションごとに役割を分ける
トップページは長く作ればよいわけではありません。大切なのは、訪問者が上から読んだときに自然に理解が進む順番にすることです。基本は、ファーストビュー、悩みや課題、サービス紹介、選ばれる理由、実績、会社情報、お知らせ、問い合わせ導線の流れです。SWELLのフルワイドブロックを使えば、背景色でセクションを分けられるため、内容の切り替わりが分かりやすくなります。
サービス紹介では、トップページにすべての詳細を書き込むのではなく、主要サービスを3つ程度に絞って見せると読みやすくなります。各サービスには、サービス名、短い説明、詳しく見るボタンを入れ、個別のサービスページへ誘導します。SWELLのカラムブロックやカード型レイアウトを使うと、複数サービスを並べて見せやすいです。ただし、スマホでは縦に並ぶため、1つずつの説明が長すぎると読みにくくなります。
| セクション | 載せる内容 | 避けたいこと |
|---|---|---|
| ファーストビュー | 対象者、提供価値、主要ボタン | 抽象的なコピーだけで終わる |
| サービス紹介 | 主なサービス、対応範囲、詳細ページへのリンク | 説明を詰め込みすぎる |
| 選ばれる理由 | 強み、体制、サポート範囲 | 根拠のない強みを並べる |
| 実績・事例 | 課題、対応内容、結果 | 画像だけを並べて説明しない |
| 問い合わせ導線 | 相談内容、返信目安、ボタン | フォームへのリンクが見つけにくい |
固定ページと投稿を使い分ける
会社情報は固定ページにまとめる
コーポレートサイトの基本情報は、固定ページでまとめるのが分かりやすいです。会社概要、代表あいさつ、事業内容、アクセス、プライバシーポリシー、お問い合わせなどは、頻繁に更新する記事ではなく、常に見られるページとして用意します。SWELLでは固定ページごとにタイトルの表示、アイキャッチ、余白、サイドバーの有無を調整できるため、ページの目的に合わせて見せ方を変えられます。
会社概要ページでは、会社名、所在地、代表者、設立、事業内容、電話番号、営業時間、取引先、許認可などを表で整理すると読みやすくなります。代表あいさつを入れる場合は、長い理念だけでなく、どんな悩みを持つお客様に向き合っているか、どんな姿勢で仕事をしているかを書くと伝わりやすいです。アクセスページでは住所だけでなく、最寄り駅、駐車場、来店時の注意点、地図を入れると実用性が上がります。
サービスページは、トップページよりも詳しく書きます。対象者、提供内容、料金の目安、対応できること、対応できないこと、相談から納品までの流れ、よくある質問を入れると、問い合わせ前の不安を減らせます。SWELLのステップブロックやFAQブロックを使うと、流れや疑問を整理しやすいです。サービスが複数ある場合は、1ページに詰め込まず、サービスごとに固定ページを分けると検索にも営業資料にも使いやすくなります。
お知らせと実績は投稿で運用する
お知らせ、ブログ、活動報告、実績紹介など、継続的に追加する情報は投稿で運用すると管理しやすくなります。WordPressの投稿にはカテゴリーやタグを付けられるため、「お知らせ」「実績」「採用情報」「コラム」などに分類できます。SWELLでは投稿リストや記事一覧ブロックを使って、トップページに最新のお知らせや実績を表示しやすい点も便利です。
ただし、何でも投稿に入れればよいわけではありません。会社の基本情報やサービス内容を投稿で作ってしまうと、古い記事に埋もれたり、メニューから探しにくくなったりします。更新する情報は投稿、常に見せたい情報は固定ページという基準で分けると、サイト全体が整理されます。たとえば「夏季休業のお知らせ」は投稿、「営業時間」は固定ページという分け方です。
失敗しやすい点と調整方法
デザイン優先で情報が薄くなる
SWELLは見た目を整えやすいテーマなので、つい装飾やレイアウトを先に作り込みたくなります。しかし、コーポレートサイトでは「かっこいい」だけでは問い合わせにつながりません。訪問者は、会社の雰囲気だけでなく、何を依頼できるのか、料金はどのくらいか、どんな実績があるのか、相談してよい内容は何かを知りたいからです。見た目を整えるほど、中身の不足に気づきにくくなる点に注意が必要です。
特に多い失敗は、トップページに抽象的なキャッチコピー、きれいな画像、短いサービス名だけが並び、具体的な説明がない状態です。たとえば「課題を解決します」「伴走します」「価値を創造します」だけでは、読者は自分に合う会社か判断できません。Web制作なら、ホームページ制作、SEO、広告運用、保守管理のどこまで対応するのかを明記します。
調整するときは、各セクションに「誰に」「何を」「どの範囲で」「次に何をしてほしいか」が入っているか確認します。文章を増やしすぎる必要はありませんが、判断に必要な情報は省かないようにします。SWELLのボックスやアコーディオンを使えば、詳しい説明を整理して見せることもできます。見た目と情報量のバランスを取るには、トップページは要点、サービスページは詳細という役割分担が効果的です。
プラグインを入れすぎない
コーポレートサイトを作るとき、問い合わせフォーム、SEO設定、セキュリティ、バックアップ、高速化、画像圧縮などのプラグインを入れたくなります。しかし、SWELLには高速化やデザイン面の機能が多く含まれているため、機能が重複するプラグインを増やすと、表示崩れや速度低下の原因になることがあります。便利そうだから全部入れるのではなく、必要な機能だけを選ぶことが大切です。
問い合わせフォームにはContact Form 7などのフォーム系プラグインを使うことが多いですが、送信テスト、スパム対策、確認メールの文面まで確認しておく必要があります。キャッシュ系や画像最適化系のプラグインは、設定によってはデザインの反映が遅れたり、画像がうまく表示されなかったりすることがあるため、導入後にPCとスマホで表示確認しましょう。
最低限の考え方として、役割が重なるプラグインは避けます。高速化プラグインを複数入れる、目次プラグインを別に入れる、ブロック追加プラグインをたくさん入れると、管理が複雑になります。SWELLでできることはSWELLで行い、足りない部分だけプラグインで補うのが安全です。制作後にトラブルが起きた場合も、プラグインが少ないほうが原因を切り分けやすくなります。
公開前にスマホと導線を確認する
コーポレートサイトは公開して終わりではありません。公開前には、PCだけでなくスマホでの見え方を必ず確認してください。スマホでは、ヘッダーメニューの開きやすさ、ファーストビューの文字サイズ、画像の切れ方、ボタンの押しやすさ、フォームの入力しやすさが重要です。PCで整っていても、スマホで文字が小さい、ボタンが下のほうに埋もれている、画像が大きすぎるということはよくあります。
問い合わせ導線も実際にクリックして確認します。トップページ、サービスページ、会社概要、実績ページ、お知らせ記事のどこからでも、自然にお問い合わせへ進めるかを見ます。電話番号を載せる場合はスマホでタップできるか、フォームの送信後に自動返信が届くか、管理者宛の通知が届くかも確認が必要です。せっかくサイトを作っても、フォームが届かない状態では機会損失になります。
公開前チェックでは、次の項目を見ておくと安心です。
- トップページの最初で何の会社か分かる
- サービス内容と対応範囲が具体的に書かれている
- 会社概要に所在地や代表者などの基本情報がある
- お問い合わせボタンが主要ページから見つけやすい
- フォーム送信テストで通知メールが届く
- スマホで画像、文字、ボタンが見やすい
- 不要なデモ文章や仮画像が残っていない
- プライバシーポリシーが用意されている
まず小さく公開して改善する
SWELLでコーポレートサイトを作るなら、最初から完璧なサイトを目指すよりも、必要なページをそろえて小さく公開し、反応を見ながら改善する進め方が現実的です。最初に用意するのは、トップページ、サービスページ、会社概要、お問い合わせ、プライバシーポリシーの5つで十分な場合もあります。採用や実績、コラムは、運用できる体制ができてから追加しても遅くありません。
公開後は、問い合わせが来ているか、どのページが読まれているか、サービスページからフォームへ進んでいるかを確認します。アクセス解析やサーチコンソールを使えば、検索キーワードや表示回数も把握できます。もしアクセスはあるのに問い合わせが少ない場合は、料金目安、実績、相談できる内容、フォーム前の説明が不足している可能性があります。逆にアクセス自体が少ない場合は、サービス別ページや地域名を含めたページを増やすことを検討します。
自分で作る場合は、まず固定ページで全体を組み、公開前チェックを済ませてから、1か月ごとに改善点を見直すと続けやすいです。制作会社に依頼する場合でも、この記事で整理したページ構成、目的、導線、必要素材を先にまとめておけば、打ち合わせがスムーズになります。SWELLはコーポレートサイトにも使いやすいテーマですが、成果を出すにはテーマ選びよりも、伝える内容と導線設計が大切です。まずはページ一覧とトップページの流れを書き出し、自社に必要な情報から順に形にしていきましょう。

